森のボナペティ!bon apetit! 料理写真

ムッシュ花岡のちょっと美味しい話

「Restaurant:レストラン」

レストランの語源には、「身体に良い物」「元気を回復させる」 という意味があります。

1765年頃、フランスの酒場(エスタミネ)で、ポ・ト・フから出る濃厚なブイヨンを提供したところ、「飲んだ人は元気を回復する」というふれこみが広がり「元気回復ブイヨン(ブイヨンレストラン)」と呼ばれたそうです。

このお店の入口の上には、「空腹なる者よ、皆ここへ来なさい。私が癒してあげよう。」 という看板があったそうです。ボナペティ!も「元気回復ブイヨン」はもちろん 景気回復ブイヨン!?も仕込んでいます。(笑)

「料理は水から」

ボナでは、アルカリイオン水を使用しています。

「料理は水から。」 

この言葉は、私が東京での修行時代に師匠から何度も聞かされた言葉です。

これは「水」そのものも大事だけれども、料理の基本となる「水」にいろいろな食材を入れて(足して)「水」から一つの料理を 完成させて行く。「水から始まる」ということです。

料理の基本は、美味しい「出し汁」です。これは、和、洋、中、一緒だと私は考えます。 この出し汁こそが「元気回復ブイヨン」です。

食育には欠かせません!!

「そば粉のガレットは、フランス料理です。」

GaletteとClepeは同じものです。

「ガレット」とは、「カリカリした」「パリパリした」 というような意味があります。 「タタミいわし」も「ガレットdeサーディン」です。北フランスのノルマンディ地方や、ブルターニュ地方の郷土料理です。

昔は、そば粉を水で溶いて焼いただけの食べ物でしたが、今日では卵や牛乳などを加えた生地が主流で、シードル(りんごの発泡酒) を添えてるのが定番です。

また、 食事用はそば粉、デザート用は小麦粉のガレットに分けられている所もあります。

「フレンチとイタリアンの違い」

簡単に言ってしまうと、遠い昔に フランスではパンに合う小麦粉が採れ、 イタリアではパスタに合う小麦粉が採れました。

料理で言うところ、海などから内陸部への距離が近いイタリアは 新鮮な内に食材が手に入りました。 一方フランスは流通が非常に悪く、食材の鮮度が保てません! お酒、香草、ソースの文化が発達しました。

お酒や香草は匂い消し。 肉や魚の骨などから出し汁(元気回復ブイヨン)を 取り、それを煮詰めソースにし、それを元の食材(調理した肉や魚) 返して(戻して)より一層美味しく食べようという文化です。

「出し汁」のお話し

出し汁=仏語で「Fond フォン」です。フォン・ド・ボーという言葉を耳にした事が あると思いますが、そのフォンです。

これは、フォン・ド・ボーです。

フランス料理の基本は、この出し汁です。 この出し汁が、美味しくないと大変なことになります。 この出し汁は、煮詰めてソースに使用します。

食材の種類の数だけフォンの種類もあります。

作り方はその人によっていろいろですが! フォン・ド・ボーは・・子牛の骨とスジ。香味野菜とワインと水と「愛情」などです。

この他にボナでは、 鶏、鴨、鶏と牛のミックス、子羊、ウサギ、鹿、白身魚、オマール海老、伊勢海老、手長えび、蟹、ブイヤベースなどいろいろと仕込んでいます。

この他にもまだまだ未知な物が沢山ありますから 料理は面白いと私は思います。

この出し汁を使用する事で、食材の成仏!!

食育の基本!!何より心身に最高のプレゼントですよね!!

「フランス料理は、ソースが命」

「フランス料理はソースが命」という言葉があります。フランスの政治家タリーランの言葉で、「英国は、3種のソースと360種の宗教がある、仏は3種の宗教と360種のソースがある。」

とあります。

それぐらい沢山のソースがあります。

このソースを作るのに、密接に関係しているのが、前回お話しました「出し汁=Fond」です。

肉料理、魚料理などには必ずソースが掛けられています。

作り方で言うと例えば、ワインを煮詰めて、出し汁を加えてさらに煮詰めてバターを加え、塩コショウで味を調えた物。生クリームを加えてさらに、煮詰めた物。砂糖や、蜂蜜をキャラメル状に焦がして、ビネガーやFondを加えて煮詰めてたり、いろいろな作り方があります。

また、このFondだけを煮詰めてゼリー状にした物を隠し味に使ったりします。

「Demi-glace sauce:デミグラスソース」

ハンバーグ、ステーキ、シチューなどで耳にした事がおありだと思いますが、 簡単に言ってしまうとお肉と「野菜の旨みを凝縮させたソースです。」鏡のような艶がある為この名前がつきました。

万能ソースであるがゆえに、作るのにとても時間がかかります。

缶詰や、1日で出来上がってしまうソースは、やはりコクが無く、薄いものです。

TVのグルメ番組や、ドラマ(ランチの女王)のように丁寧に作るソースは、最低でも1週間〜2週間はかかります。

ボナペティ!では、このソースを仕込んでいます。

缶詰を使用すると、後から何を足しても(ワイン、お肉、野菜など)缶詰の味になってしまいます。デミグラスソースの味が、どこに行っても同じような味なのはその為です。

※牛肉と玉葱とマッシュルームを炒めてデミグラスソースとケチャップを入れるとハッシュドビーフ(ハヤシライス)になり、 ケチャップをトマトピューレに変えて、セルフィーユ(香草)のみじん切りを加えるとビーフストロガノフになります。

「北と南では粉の種類もソースの素材も違います。」

「北イタリア」

イタリアの上の方、ブーツで例えるなら、膝の下辺り・・・

エミリア・ロマーニャ地方、ポー川流域の豊かな平野で採れる小麦は軟質小麦(普通の小麦)で 小麦と卵のパスタはラザーニャのように平たい板状のものから タリアテッレのようにひも状のものなどいろいろです。

卵パスタに合うソースは バターや生クリーム、チーズの入った濃厚でなめらかなタイプです。

牧草地にめぐまれ、牛や豚の飼育が出来る地方で生まれたパスタなので 当然合わせるソースも土地の産物です。パルミジャーノレジャーノの産地でもあり、たいていの パスタにはこのチーズが入っています。

「南イタリア」

ブーツで例えるなら、かかとの所。

プーリア州を含む南部で採れる小麦は 硬質小麦でこれを粗挽きにしてセモリナ粉として使い、 セモリナ粉と水で作るパスタは硬めで噛み応えがあります。

オリーブオイル、アンチョビ、オリーブの実などで味付けした、サラッとしたソースにあいます。

野菜の美味しい地域なのでトマト、ピーマン、なすなどを入れて作ります。

大きな牧草地に恵まれず、牛を飼えなかったので、チーズ、バターなどの乳製品が作れず、オリーブオイルでソースに風味やコクを付けたり、チーズの代わりにパン粉を乾かしてパスタ料理にかける習慣がうまれました。

「パスタソース」

先日(と言ってもこの本は2年前の物です。)、SBCラジオカーのお姉さんとお話をする機会があり、その話の中で「普段、パスタを食べると何処に行っても同じような味がするんですよね~。」と言われていました。

じつは良く聞かれる話でしたので、驚きました。お客様の中でもそう思われてる方が多いと聞きます。

それはなぜか?というと、どこのお店も作り方がほとんど同じだからです。トマトソース系の場合、シンプルなパスタ用のトマトソースを用意しておき、材料を炒めてそのソースを加えます。

(パスタ用のトマトソースを用意している所はまだいいですが、料理用のトマトソースと兼用していたり、トマトの角切りの缶詰をそのまま入れてトマトソースと謳っていたりと)・・・・残念!!

クリームソースの場合、炒めた材料に生クリームをただ加えます。

2種類共、炒めた材料を変えればメニューのバリエーションは増えますが、これでは 同じような味になるのは当たり前だのクラッカーです。

確かにこのようなパスタソースの作り方もありますが、これはどちらかと言うと ラビオリ、ニョッキ、ペンネなどの生ショートパスタに合うソースです。

この作り方を家庭のカレーライスの作り方に置きかえて見て下さい。

お肉、玉葱、ジャガイモなどを炒めて、作っておいたカレールーを加えて温まったら、ご飯によそって、「いただきます」では美味しいカレーではありませんよね!!

やっぱり大鍋で材料を入れて炒めて 一緒に煮込まないと美味しくありません。

一緒に煮込む事によってコクや野菜の甘みなどが出てきて美味しくなります。 それと「美味しくな~れ!!」と思う時間が長いのだから、美味しくなるはずです。

ジョバンニさんに習っていた時のソースも大鍋で沢山作りました。ボナでも大鍋でパスタソースを仕込んでいます。(トマトもクリームも)そこに少しだけフレンチの技法(企業秘密です!?)をプラスして、さらに一晩寝かしています。

「パスタソースはマンマ(イタリアのお母さん)の味!!」ブーケガルニの中身です。

作りたいパスタソースによって中身が変わります。このとき脳内調理をします。

「アルデンテの誤解」

「al denteの誤解」をしている人がコックさんも含めて極めて多いのではないかと感じます。

「歯ごたえ」という意味であって決して「パスタに針一本の芯を残す」と言う意味ではありません!!

テーブルに出されたパスタが最初はバリバリとしていて最後の方にはボソボソになってしまった物を食べた経験はありませんか? 

これは「ソースの水分を半煮えの状態のパスタが吸収してしまう為です。」

「アルデンテ」の他に「マンテカーレ」 と言う言葉をぜひ覚えて下さい。これは茹で上がったパスタをパスタとソースを絡める事を意味します。 

「マンテカーレ」をしている間もパスタに火が入りますので、この時間も計算にいれてパスタを茹でます。ボンゴレなどはマンテカーレの時間が長いです。

固めに茹でたパスタにアサリのジュースを吸わせてアルデンテに仕上げます。 アサリのジュースでパスタを煮る感じです。

パスタを茹でるのに塩を入れますが、この塩はパスタにコシと下味を付けるために入れます。下味とはパスタソースとパスタが美味しく結び付く為の接着剤の様な物です。

ここ松本は標高が高いために、沸点が低いので表記されている時間よりも若干長めに茹で時間を取る事をおすすめします。

アルデンテとマンテカーレはパスタの種類とソースの組み合わせで 微妙に変化させなくてはいけません。!!

1.出前のラーメンはお店で食べるよりも長めに茹でます。それは麺がスープを吸わないためです。

2.でんぷんには美味しいという点みたいなのがあります。

固い麺を食べるのが通なんだという悪い風習があるように思えてなりません。 αでんぷんとβでんぷんというのがあり、冷たいでんぷんと暖かいでんぷんに 分けられています。

冷たいご飯と暖かいご飯に分けて考えてみて頂くと解りやすいと思います。

「トマトソースの話し」

そのお店、お店でトマトソースの作り方が違いますが・・・ 大体一緒です。

ホールトマトを使う人もいればダイストマトと言って角切りのトマト缶詰を使用したり、夏にはフレッシュのトマトを使います。

※料理用のトマトソースとパスタ用のトマトソースを分けて作っている事が大事なのです。

一口に言って料理用のトマトソースって?と思われるでしょう。お肉やお魚をソテーしたり、オムレツなどに添えてあるソースの事です。

これは、玉葱や、にんにくなどを炒めて白ワインや鶏の出し汁をいれ煮詰め、トマトを入れ、ブーケガルニ類などをいれて再度煮詰めます。

これは、時間も手間もかかります。

私の感覚で言うところのソースが重いです。(イメージでいうとポタポタしてます。)

これをベーコンなど炒めてから、トマトソースを入れてパスタと絡めると、重いトマトソースのパスタになります。水や出し汁を加えて薄めても美味しくありません。

パスタ用のトマトソースは、難しくありません!!愛です。

にんにくと玉葱を炒めたらトマトをいれて煮詰めれば完成です。ブーケガルニを入れるぐらいで大丈夫です。(イメージで言うとサラっとしてます)

それをベースに炒める材料を変えれば、ふつうに美味しく出来るはずです。

「当たり前に正直に料理を作っていく事=ボナペティのこだわり」

私が調理師専門学校在学中に和食の先生(割烹旅館のご主人)がフレンチレストランへ昼食を食べに連れて行って下さいました。

先生が一口飲んで「こんなものを出してるようじゃダメせ。これは固形のスープの素だじ。フレンチレストランでこれじゃあだめだわ。」(松本の方言バリバリです)と言いました。

当時の私にはスープの違いは恥ずかしながら解りませんでしたが、今でもその味は記憶しています。

そのときの先生の一言で私は決心しました。「いっぱい勉強して、みんなに本物の料理をたべてもらおう!」と。

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